大矢製作所は、1928年戦前の東京、浅草で銅壺店『銅寅』を一代目が開業。
1949年には大矢製作所として、東京下板橋に移転します。
その後、住宅地が徐々に増えてくる中、銅での制作は音が響いてしまうのでまわりに配慮し、当初準工業地帯の町工場であった埼玉県和光市に移転しました。
古くから受け継がれてきた技術を守り、銅のおろし金を作り続けています。
大矢製作所の純銅製おろし金は、ふわっと柔らかく風味のよい大根おろしが軽い力でつくれるのが特長です。
銅のおろし金の歴史は古く、『和漢三才図会』という1712年に編纂された江戸時代の百科事典にもすでに現在と同じ形状のものが描かれています。
錫(すず)メッキを施した硬質な純銅の板に、鏨(たがね)と呼ばれる道具と金槌を使って、職人がひと目ひと目、丁寧に刃を立てていきます。 この古くから受け継がれてきた製法にこそ、今日も変わらず銅のおろし金が選ばれ続ける理由があります。
職人が立てた刃は、よく見てみると均一ではありません。
機械だと刃の立ち方が均一で変化がありませんが、職人の手作業でつくるからこそ、間隔や高さが微妙に不規則に仕上げることができます。
そのため、おろす度に様々な面があたり、大根の向きを何度も変えることなく、軽い力でスムーズにおろすことができます。
また逆目に立てて並んだ刃は、押しても引いても軽く切れるのも魅力です。
― 大根おろしなどの大物をするのにぴったりな粗い目の表面 ― 市販のプラスチック製の大根おろし器は、刃に角がないため食材を”すり潰して”います。 一方で職人が全て手作業で立てている刃は、言わば小さい刃物。大根を”すり潰す”のではなく、”切りおろす”ため、美味しさの素である細胞がつぶれません。 これにより風味がよい上に水と繊維が分離せず、時間を置いても水分をたっぷり含んだふわっとしたみずみずしい大根おろしができるのです。
― 薬味用にぴったりな細かい目の裏面 ― また、職人が立てた刃により食材の繊維を細かく切るため、裏面でおろせば大根おろしの口当たりもまろやかに。わさびやしょうがなどの薬味も、これですれば風味を損なうことがありません。 おいしい料理屋さんで出てくるような一味違う薬味が、一般家庭でも簡単につくれます。
耐久性に優れたおろし金ですが、長年使用していると刃先が磨耗し、切れ味も悪くなってきます。
その場合は、古い刃を削り落とし、新しく刃を立て直すことが可能です(有料)。 また、耐久性だけでなく、銅には抗菌効果があり調理器具の素材として最適ということで、プロを中心に今尚愛用され続けています。
大矢製作所製 純銅製 卓上おろし金 カメ型 薬味用
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